フリーランス医師になる前にやっておくべき6つのこと

フリーランス医師の作り方

こんにちは。フリーランス整形外科医(@orthfreelancedr)です。

フリーランス医師の場合には、(条件を選ばなければ)雇用面でのリスクは皆無であり、事業における運転資金も不要であるため、一般の職種におけるフリーランス転向と比較するとそのハードルは非常に低く、失敗する確率もかなり低いでしょう。

とはいえ、フリーランス医師として生きるために必要最低限の事前準備に加え、収益の効率化&リスク軽減のために効果的なものは幾つかありますので、その中から私が特に重要だったと感じたものを抜粋し、『フリーランス医師となる前にやっておくべき6つのこと』として皆さんにご紹介します。

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各種専門医および資格、学位の取得

大学医局や研修施設に所属している間は、個人の成長は所属母体の利益に直結することから、各種専門医や資格、学位といったキャリア形成に対する周囲の理解やサポートは手厚いものがあります。

フリーランサーの環境ではこれらが失われてしまうので、所属母体があるうちに取得しておきましょう。

これらの肩書きは、『私は医師として、標準的なキャリアを積み上げています』という通行手形の役割を果たしてくれるため、自分の価値を証明する(というより毀損させない)ために必要なものとなります。

また、わかりやすい肩書きを持つ医師は雇用側にも安心感を与え、患者の集客や信用にも繋がりますので、取れるものは取れるだけ取っておくという姿勢は大切です。

健康状態の把握

フリーランス医師が自らの健康問題により休職を余儀なくされることは、個人の収入減少および信用低下に繋がる大きな痛手となります。フリーランス転向前に自分の健康状態をスクリーニングしておくことは、転向後の健康維持より簡便かつ重要なことだと感じています。

人間ドックに入り、最低でも血液検査に加え、胃カメラや胸部CTをオプションでつけておきましょう。40代以降であれば脳および下部消化管のスクリーニング、腫瘍マーカーやPET検査などの各種がん検診も受けられれば・・・完璧ですね。

私はそこまで徹底できず、消化管と胸部CTまでしかやっていないので…そのうち機を見てやります。ってか、今年やることにしますf^_^;

各種審査案件の前倒し

フリーランスとなることで社会的信用が低下するため、クレジットカード作成審査、住宅や車の購入におけるローン審査、賃貸住宅入居時における保証審査において悪影響をおよぼす可能性があります。

医師であれば、審査自体に通らないという可能性は非常に低いと思いますが、ローンの利率や金額が不利になるという可能性を否定することはできません。もしこれらの案件を予定しているのであれば、常勤としての所属先があるうちに交渉を進め、契約を締結しておきましょう。

税務関係知識の理解

税務知識についての深い理解は必要ありませんが、個人の確定申告を通して自分がどれだけ税金を支払い、どんな控除を受けているのか、という税金の仕組みを理解するということが大切であるという意味合いで挙げさせてもらいました。

所得税率の計算方法を知れば、収入を入れる先が個人なのか法人なのかでその税率が全く違うという事を知り、個人事業主が配偶者専従者給与を払う意味もわかるようになります。

また、所得控除の項目では寄付金控除を学ぶことでふるさと納税の重要性に気づきますし、社会保険料控除や小規模企業共済等掛金控除の詳細を知ることで、社会保障の仕組みを理解するとともに、マイクロ法人のメリットに驚かされるはずです。

もし今後マイクロ法人を設立・運営したり、個人事業主として活動していく予定があるのであれば、もう一歩だけ踏み込んで財務諸表を理解できるレベルの知識は身につけておきたいところです。

勉強に費やす時間対効果は十分にあると思いますので…

社会保険料シミュレーション

フリーランサーになった時点で勤務先の保険から外れることになるため、国民健康保険、前勤務先保険の任意継続制度、または後述するマイクロ法人の社会保険加入という3つのうち、どれか一つを選択しなくてはなりません(医師国保は条件が限られるため、今回は割愛します)。

国民健康保険と各種社会保険については予想収入や家族構成をもとに保険料のシミュレーションが可能なのですが、任意継続制度利用の場合は自分が現在支払っている保険料の倍額が支払いの目安となりますので、現状を確認しておく必要があります。

月給100万を超えるような場合は明らかに国保が有利なのでその必要はありませんが、常勤先月給が70万円前後の場合には国保と任意継続のどちらが得かというのは微妙な所になりますので、しっかり確認しておいたほうが良いでしょう。

ここで、税務および社会保険の理解にオススメの参考書を紹介します。めっちゃくだけた題名&マンガ混じりにも関わらず、充実した内容とスッキリした構成で大満足の一冊でした。全く知識がない人だけでなく、うすぼんやりと理解しているレベルの人にとっても、オススメできる良書です。

マイクロ法人の設立

医師としての給与は法人収入にはできませんが…執筆や講演、スモールビジネスといった個人の雑収入や、不動産を収入源とするマイクロ法人を立ち上げましょう。

個人では33〜45%持って行かれる所得税を、15〜23.4%の法人税に置き換えることができます。もし5万円の原稿料とすると、受け取りが個人か法人で、その税金の差は5000円〜15,000円にもなる計算です。これは決して無視できない大きな差と言えるでしょう。

また、フリーランス医師は、『常勤勤務先を持たない≒公的医療保険を自ら手配する必要がある』というデメリットを良く言われますが、これを逆手に取って自分のマイクロ法人の社会保険に医師本人+扶養家族が加入する形を作れば、(年収1800万円オーバーで社保加入の場合)社会保険料が年間170万円以上の減額となります。

それに加えて小規模企業共済の利用により、個人の所得から年間84万円の控除を受けることが可能です。設立および維持コスト、雑務に要する時間を考慮しても絶対にやるべき価値がある作業です。

まとめ

フリーランス医師として活動する前にやっておくべき6つの事項を、(個人的な価値観のもと)抜粋し、紹介いたしました。

どの事項もフリーランス医師にとって重要なものであることから、転向前にこれらのタスクをできる限り完了しておくことで、収益の効率化およびリスク回避が可能となります。

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