医師✕パラレルキャリア【その①】

フリーランス医師の作り方

こんにちは。フリーランス整形外科医(@orthfreelancedr)です。

以前にキャリアデザインの選択肢として紹介させて頂いた、【パラレルキャリア】を医師がどう使っていくべきかということにつき、紹介していきたいと思います。

私はフリーランス医師に転向する際、一般業種のフリーランサーのキャリアを調べていくうちにこの概念と出会ったのですが、フリーランスに限らずどんな立場で働いている医師であっても、非常に有用となる概念ではないかと感じておりますので…このテーマは3回の連載記事として紹介させて頂く予定でございます。

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パラレルキャリアとは

概要

パラレルキャリア(Parallel career)とは、ドラッガーに言わせると『本業を持ちつつ、様々な領域における第2のキャリアを築く事』であり、その活動内容については自営業の立ち上げや別企業への就職といった経済活動にとどまらず、ボランティア活動やプロボノ、地域活動への参加といったさまざまな活動が含まれます。

仮に報酬が得られなくても、ストレスが解消されたり人脈が広がることは大きなメリットがあるという考え方です。

この考え方は「個人の労働寿命が企業寿命を上回った」ために、定年前に職を失い経済的に困窮するリスクに対して、第2,第3の矢を準備しておくべきという概念から生まれました。

どんな大企業の正社員でも突然の経営危機や破綻のリスクからは逃れられず、終身雇用や老後保障が安泰とはいかない現在の経済状況を考慮し、収入源を分散してリスクヘッジを図るというのが最大の目的です。

現在はまだ保護されている医師の世界においても、これは決して他人事ではない話です。医師の収入というのは国民皆保険制度や診療報酬点数に首根っこを掴まれているのですから、歯科医や弁護士のような急激な環境変化がいつ来たとしてもおかしくない状況です。我々もパラレルキャリアの形成によるリスクヘッジを行うべき存在なのではないでしょうか。

スタイル

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が作成した『 フリーランス白書2018』 において、パラレルキャリアの活動型には、【水平型】と【垂直型】の2つの活動型が存在することが提唱されています。

水平型は平日のコアタイムにメインとなる業務が存在し、その余暇時間においてパラレルキャリアの活動を行う形となり、垂直型は曜日や時間帯により複数の業務や活動に従事する形となります。

医師のワーキングスタイルとの相性で考えるならば勤務医は水平型の、フリーランス医は垂直型のパラレルキャリアを目指すというのが効率的かもしれません。

私のように曜日ごとに複数箇所で勤務しているフリーランス医師の場合には…医師としての働き方がすでに垂直型パラレルキャリアを実践していると言えますね。

とはいえ、日本の医療自体が傾いたときにはすべての柱が共倒れになってしまうため、別業種の柱を作っておく必要があります。

パラレルキャリアと副業の違い

【複業(パラレルキャリア)】と【副業】というように日本語化すると、その違いがわかりやすいのではないでしょうか。

副業は就業時間以外に行う短期アルバイトや物販、アフェリエイトサイトと言った仕事のように、本業を優先しつつ自らの収入を増やすことを目的とした補助的な(絶対的な序列を持つ)仕事という存在です。

それに対して、複業(パラレルキャリア)は個人のスキルアップや視野の拡大、自己投資など収入以外の面で個人にプラスの影響を与えるという目的を持ち、それぞれの複業は状況に合わせて優先順位が変動するという存在です。

例を挙げると趣味の延長⇒ライフワークといった意味合いの副業や、専門性や特殊性を活かした他分野との連携職務、将来の独立を見据えた起業などがそれに当てはまるでしょう。

医師の業務はその社会的責任や特殊性を考慮すると、たとえパラレルキャリアを形成したとしても、本業を超える存在になることは難しいと考えられますが…そのバランスこそがパラレルキャリアに取り組みやすい背景ではないかと思います。

自分の場合で言えば、もともと投資の感覚で始めた不動産賃貸業が(幸か不幸か)法人として一つの事業として真剣に取り組まなくてはならなかった事が複業の契機でしたし、今では不動産事業から派生したテナントを介して飲食業の世界も垣間見る事ができています。

とはいえ、全く別次元の業種で勝負しなくてはいけないというルールは一切ありません。私自身もスポーツサポート業務を法人に移行したり、法人を通して医療機器賃貸や医療関係書類作成を行うといった形の医業に関連した複業は多いです。『医療施設において医師として診療を行い、診療報酬を生み出すこと以外』の業務を複業化することは意外と簡単ですし、自らの医師としてのリソースを活かすことで初期投資費用やリスク軽減を図ることも可能です。

とりあえずまだ半分ですが…

パラレルキャリアの概略について紹介しました。

次回はパラレルキャリアのメリットおよびデメリットと、医師におけるパラレルキャリアの有効化戦略をご紹介する予定です。


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