医師の待遇や評価、業務内容には地域差がある

フリーランス医師の作り方

こんにちは。フリーランス整形外科医(@orthfreelancedr)です。

フリーランス医として働き始めて感じたことの一つとして、『地域差』というものがあります。医師としての勤務環境や給与レベルだけでなく、雇用側(病院)が医師に求める能力や、サービスを提供される側である患者さんなど、様々な要素において『地域差』があるのです。

もちろん、自分が勤務する病院の規模や診療体制に影響される要素が多いので、『地域差』が全てというわけではないのですが…今日は【大都市圏 vs 地方】と言う感じで、ざっくりとした違いを紹介していきます。

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給与収入の地域差

給与を始めとした各種待遇は需要と供給のバランスによって決定されますが、大都市圏の医師数は地方と比較すると圧倒的に多いことから、大都市圏の医師給与は地方と比較して低い傾向にあります。

2018年のデータによると、地方医師は大都市圏医師の1.2〜1.5倍に至る収入を得る事が可能ですが、その差は医師20年目以降、徐々に縮小していくことが示されています。

とはいえ、大都市圏では「大学附属病院」「初期・後期研修医に人気の病院」が多く、特に若年層ではそういった施設が平均給与水準を下げていることから、それ以外の一般病院・クリニックではそこまでの大差がない場合も多いはずです。

また、全国に点在する病院グループの場合「へき地手当」が定められていることが多く、このような特殊手当の存在が、地方医師の給与レベルを上げているという側面もあります。

業務内容の地域差

医師の行う業務内容の質?が、大都市圏と地方では少し違ってきます。

医師の仕事を、
① 基礎的かつジェネラリティなもの
② 専門的かつスペシャリティなもの

の2つに大別すると…地方では①のニーズの割合が、大都市圏では②のニーズの割合が多くなる傾向にあり、この違いは医師数の差に由来するものと考えられます。

また、地方に行けば行くほど基幹病院間の距離が遠くなりますので…専門科目内においても一般診療の割合が増えていきます。小〜中規模の総合病院と大規模総合病院におけるマイナー科医師の立ち位置が違うというニュアンスと似ているのかもしれません。

専門的なことに集中したいのであれば、地方でも県庁所在地のような都市部に位置する病院施設を当たってみれば、②の条件を満たす求人が多いはずです。

患者さんの地域差

大都市圏の患者さんはマスコミやインターネットからの情報収集能力が高く、良くも悪くも様々な知識を持っている人が多い傾向にあります。また、それ故に医療に対する要求が高い傾向にありますので、医師もそれに応えるだけのスキルやコミュニケーション能力が必要となります。

地方の患者さんは良くも悪くも「おおらか」な方が多く、こちらが提供する医療の質や結果に強いこだわりを持つ人は少ないため、医師としては自分の仕事がやりやすい環境である一方、ぬるま湯につかってしまい成長が滞る、というリスクもあります。

医療環境の地域差

地方は医療機関の選択肢が少ないことから、患者さんが「逃げる」ようなケースは少ないですが、大都市圏では医療施設が充足していることから、患者さんの選択肢が非常に多く、容易に通院先を変えることが可能です。

また、地方では高次医療機関が少ないため、そういった施設の高いスペシャリティを持つ医師には患者が集まりやすい環境となっていますが、大都市圏では大学病院やナショナルセンターをはじめとした高次医療機関が集中しており、突出した医師スキルを持つ医師でもなかなか症例数を増やせないという現象が起こります。

医師評価の地域差

前項で述べたとおり、地方ではそもそも医師という存在に希少性があるため評価のベースレベルが高くなります。また、専門スキルが高ければ、その評価は高いレバレッジをもってプラスの方向に働きます。

同じレベルのスキルを持つ場合、地方で勤務した方が、第三者(患者・雇用者)からの評価は相対的に高くなることが多いです。

まとめ

自らの持つスキルレベルと年齢により、最適解は変化します。

  • 地方では医師免許の換金価値が高く、医師スキルはその価値を指数関数的に増加させる
  • その差は医師20年目以降は縮小していき、30年目ではほぼイーブン
  • スキルの取得・レベルの維持は大都市圏のほうが有利?

というアービトラージを確認し、フリーランス医としての長期的な展望も視野に入れた勤務体制を作りたいものですね。

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