非常勤勤務とインセンティブ契約

フリーランス医師の作り方

こんにちは。フリーランス整形外科医(@orthfreelancedr)です。

常勤医としての契約条件は、その施設ごとの基準によってある程度横並びのものにならざるを得ません。一方、非常勤契約の場合には個々の背景に合わせた細やかな契約を結ぶことが可能であり、その一つとしてインセンティブ契約という形式があります。

2015年のとある調査では、インセンティブが給与に導入されているドクターは全体の10%を占めており、この数字は今後上昇傾向に向かうと考えられます。常勤医にとっても決して無関係な話ではありません。

今日は、医師のインセンティブ契約における様々な契約条項や、その周辺知識について整理してみましょう。

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インセンティブ契約の形態

インセンティブ契約では、次の2つのパターンが代表的です

① 基本給固定+インセンティブ
② 全額インセンティブ(いわゆる歩合制)

①の場合はまず基本給が決められており、それにプラスαの形でインセンティブが支払われる形となります。外来であれば人数、検査や手術であれば件数に応じた評価となることでしょう。【1人/1件○円】というパターンか、【手技点数の○%をインセンティブとする】というパターンのどちらかが一般的ですね。当直バイトだと【入院1名につき◎円】というインセンティブも、よく見かけます。

②については、【診療報酬や利益の●%を給与とする】という出来高制であり、インセンティブとは少々異なります。歩合制のような完全出来高制のケースもありますし、最低基準額が決められており、それを超えた分が歩合制としてインセンティブ収入となる場合もあります。

①、②いずれのパターンについても、インセンティブ分は「給与所得」として支払われます。評価や明細は別紙にて集計されて月給に上乗せされますが、契約によってはインセンティブ分を賞与として支給するという形も可能です。

インセンティブ契約の項目

診察に対するもの

外来の人数(初診・再診・急患)に対して支払われるものです。1名あたりの単価が決められているパターンに加え、外来、入院、往診といった各種診療における人数に対して、その評価を独自のポイント制で行っている施設もあります。

手術・検査手技に対するもの

各種検査や手術、手技料に対して支払われるものです。これについてはそれぞれの手技・手術に対する保険点数がクリアに出てきますので、その点数✕件数に比例したインセンティブが支給されるという形になります。

インセンティブ契約の功罪

インセンティブ契約には、
【雇用側】⇒医師のモチベーションをアップさせて売上を増加させる
【医師側】⇒成果を上げて収入を増加させる
というメリットがあります。

卒業年度や役職・身分に関係なく、個人の実績が正当に評価することができるため、報酬に対する不公平感は減ることでしょう。

その一方、インセンティブ契約自体が診療や治療において何らかの影響をおよぼすという可能性もありますし、メリットの部分が職場の人間関係において悪い方向に働くことも考えられます。

個人的には、給与におけるインセンティブの割合が大きすぎるとデメリットの負担が大きくなることに加え、収入の振れ幅が大きくなって予測がつきにくくなってしまうため、インセンティブは基本給の10〜20%程度の割合にとどめておくほうが無難かと思います。

私のインセンティブ契約

私自身は【固定給+インセンティブ】という形ですが、基本給の部分で収入を十分に確保(満足できる金額に拠る契約)をした上で、10〜20%程度のインセンティブが入ってくるという形になっています。

当初は手術点数に対するインセンティブ契約を結んでいたのですが、手術件数が予想以上に増加したせいで給与を貰いすぎ!?となってしまったために、私の方から申し出てインセンティブの割合を半分まで下げました(笑)

そのかわり、その施設は各種書類の作成において、医師が記入をしなければならない部分が大きく、書類作成に対するストレスがかかる施設だったので、書類1枚あたり10%というインセンティブをつけてもらいました。

医者がやらなくてはいけない、辛くて地味なルーティンワークに対してインセンティブをつけるという作戦は、モチベーション維持という面ではかなり有用なので…オススメですよ!

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