開業医も『フリーランス』な働き方と言えるのか?

フリーランス医師の作り方

フリーランス(英: freelance)は、特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人である。日本では『自由業』『自由職業』[1]『フリーランス』と呼ばれる。請け負った業務を実際に遂行する本人はフリーランサーフリーエージェントと呼ばれる。

国税局では自由職業の例として、医師、弁護士、作家、俳優、職業野球選手、外交員、大工を挙げている[1]

Wikipedia『フリーランス』

先日、『フリーランス』のWikipediaを眺めていた際に気づいたのですが…医師はもともとフリーランスとされているのですね!厳密には税法上の「自由職業」としてなのですが、弁護士や俳優、スポーツ選手、作家、大工と並んで、同じ括りになっています。

このケースにおける医師というのは当然、勤務医ではなく開業医となります。医者も開業する際には医療法人の形にするか個人事業主の形にするかのどちらかですので、確かにフリーランス医として活動する形と似ているのかもしれません。

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自由職業

自由職業の定義とは?

まず、明確な定義は存在しないのですが、

明確な所属を持たず、自由な作業時間を確保して仕事をしている人
自らの専門性の高い知識や技術によって仕事をしている人
(卸売業、小売業、飲食店業、製造業、建設業、金融業、運輸業、修理業、サービス業などのいわゆる営業とは異なる)

などの特徴が挙げられます。

自由職業とはあくまで納税に係る区分であり、この名称自体は働き方を定義しているものではないようですね。ただ、一般的にこのくくりは自由業と自営業に大別され、その2つの違いとしては以下のものが挙げられます。

自由業と自営業の違い

自由業自営業
勤務時間決まっていない決められている
雇用契約定期的な契約なし定期的な契約あり
職務内容専門性が高く特殊な職務広く一般に誰でも可能な職務

これだけ見ると、自由業が成り立つ職種というのは芸術家や投資家、作家の中でもめちゃめちゃ有名で余裕のある人しか当てはまらない気がしますが…勤務時間や雇用契約については(契約時に自分の意志において)フレキシブルに対応が可能であるということから、スポーツ選手や弁護士、開業医、会計士といった職業も自由業に含まれる、というのが一般的な解釈となっています。

開業医は自由業?

まず、勤務時間が自由というわけにはいきません。診察の曜日や時間が決まっているということはもちろんですし、自由にした所でイレギュラーな休診が多いと医師側は外来フォローが大変となり、患者さんからは不満が出る可能性があります。

また、雇用契約では自分がその契約に縛られることはないでしょうが、「雇う側」としての立場として、スタッフの給与と生活を保証する必要が出てきます。

雇い主の都合で勤務や休日がイレギュラーになったり、売上が上下して不安定な状況になることを許容する従業員はいないでしょう。

職務内容については、当然医療機関ですから…希少性・専門性を兼ね備えた職務であるのは間違いありません。高次機能病院と比較すればプライマリーな職務とはなりますが、医師免許がないとできない仕事ですので決して一般的な職務とは言えません。

開業医は「自由業」と定義されているとはいえ…社会的背景や収益・運営といった様々な問題により、時間や雇用契約の自由度が小さいという面を考慮すると、「自営業」に近い部分が多いのではないでしょうか。

フリーランス医師は自由業?

では、開業医ではなくフリーランス医師として働く場合はどうでしょうか?

勤務時間に関しては(契約期間中の頻繁な変更は難しいものの)1年毎の契約更新の場合、更新のタイミングにて曜日や勤務時間についてはコントロールが可能です。

また、週単位の勤務量についても、定期非常勤の医師であればやはり契約のタイミングで半日単位でコントロールできますし、スポットアルバイトを日々見つける形のフリーター生活であれば本当の自由業のごとく『働きたい分だけ働く』ということが可能となります。

病院で働く以上、毎回の雇用契約は結ばなくてはなりませんが…この条件についても細かなモディファイが可能ですし、条件に不満があるようなら更新しなければ良いだけです。

職務内容についても、もともと専門性のある医師という仕事の中で、さらに外来・手術・当直などといった細かな職務内容を指定することが可能です。

以上を鑑みると、開業医はかなり自営業寄りの働き方であり、フリーランス医の方がより自由業に近い存在となります。フリーランス医の中でも曜日ごとに勤務先を決めて動くようなスタイルと比べて、毎週/毎月の業務をスポットで埋めていくスタイルの医師の場合には、特に自由業に近い存在であると言えるでしょう。

まとめ

医師(開業医)は税法上の『自由業』として一般に認められていますが、その働き方の実態としては自営業に似た特徴を持っており、特に時間的自由や契約的自由は得られにくいと考えられます。

フリーランス医師は様々な面での融通をつけやすい働き方であることから、医師の中では最も自由業に近い存在と言えるのではないでしょうか。

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