フリーランス転向に伴う環境変化【その②】

フリーランス医師の作り方

こんにちは。フリーランス整形外科医(@orthfreelancedr)です。

フリーランス医師が直面する環境の変化について紹介していくこのコーナーも、連載2回目となりました。前回の社会保障編に続き、今回はその他諸々の事象を一挙にご紹介いたします。

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社会的信用

フリーランス医師となることで、常勤施設が無くなることに加えて勤続年数がリセットされるため、「フリーターデビュー直後の若者」と同等のレベルまで社会的信用が低下してしまう可能性があります。

・住宅や自動車のローン審査
・クレジットカード審査

といった部分で影響を受ける可能性を考慮しておいたほうが良いかもしれませんので、ローンを組む予定がある人はフリーランサーになる前に済ませておきましょう。

とはいえ医師自体の社会的信用はもともと高いうえに、医局人事における病院のローテーション(異動)があっても勤続年数には影響せず、「医師〇〇年目」≒「勤続年数」という評価をするという事例もありますし、自分が研修医1年目で働き始めた2ヶ月後にダイ◯ースクラブカードのインビテーションが研修医全員のレターボックスに届き、申し込んだ全員が審査を通るという事件?も経験しましたので、職業欄に『医師』とさえ書いておけばどうにかなるだろう、と思っています(笑)

ちなみに私自身、フリーランサーになった後でもJ●L AM●Xのプラチナカードを問題なく取得できましたので…学会に登録している所属先や、勤務時間or収入が最も高い医療施設を勤務先として記入することで、このあたりの審査についてはある程度対応できるのではないかと推測しています。(審査において質問を受けた場合には、現状を正直に開示しなくてはならないのはもちろんですが…)

雇用安定性

常勤医師の場合、雇用安定性は非常に高いです。仮に常勤先の施設の経営が厳しくなったとしても、医師自身がニュースになるような犯罪を犯したり、とんでもない医療ミスを起こさない限りは解雇という事態にはならないでしょう。

私自身、20年近くの医者生活の中で、
「あの人、医者として稼げていないから解雇になっちゃったんだって」
というようなドクターは、かつて見たことがありません。
(同僚やコメディカル、患者との良好な関係を構築できずにクビになる医者は、しばしば見ますが…)

一方、フリーランス医師は生存競争に晒される可能性が高いです。所属施設の経営状況が厳しい状況になれば、常勤の医師より非常勤医師が先に解雇されるでしょう。

医療圏の人口減少や所属施設の常勤医充足率など、様々な外的要因にも影響されやすい立場であることを自覚するべきです。

そして、自らの雇用安定性を高めるためには常勤医師以上に「一芸に秀でた」存在になることが大切なのではないでしょうか。

収入安定性

フリーランス医師の給与レベルで週4.5〜5日勤務であれば、一週あたり50万円以上の売上になるでしょうから…「年収」という観点からは常勤医師に大きく劣ることはないでしょう。

むしろ、不可分所得では上回る可能性が大きいと考えられます。

とはいえ、フリーランス医師の場合には勤務日数あたりの歩合制&給与支払いは月毎、というのが一般的な契約ですから、自己都合や学会出張により勤務を休みにした場合には月毎での収入が目減りすることになりますので、収入にある程度の「波」ができることは避けられません。

また、カレンダーの影響を受けやすいということも留意しておく必要があります。もともとの土日以外の祝日・振替休日を追加休日と呼びますが、追加休日数は年によって6〜7日違いますし、月曜日を勤務日にしている場合にはハッピーマンデーの影響により赤い日が多いということになりますから、収入予測ではその点を考慮しなくてはなりません。

私自身は現在月・火・木・金という勤務曜日設定にしているのですが、もともと休日が多くなる月曜日の勤務施設では仕事単価を上げることで対応しています。また、月曜の祝日・振替休日には代替として日当直を(希望により)入れられるような体制にしています。

また、学会や夏休み、スポーツ帯同といったイベントに伴う休業補償?の対策としては、年間5〜7日間の有給休暇を契約に盛り込む形で補填しています。

まとめ

フリーランス医師となることで起きうる環境の変化を、社会的信用、雇用安定性、収入安定性の面から考えてみました。

特に社会的信用に関しては、フリーランサーとなることで不利益を被る可能性があります。

雇用安定性を高めるためには医師として傑出したスキルを身につけることが有効であり、収入面における追加休日のリスクに対しては、契約内容や勤務形態をフレキシブルなものとすることで、収入を安定化させることが可能となります。

フリーランスに転向する前に、これらの変化に対応できるような事前準備を行うことをお勧めします。

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