フリーランス医師とキャリアディベロップメント

フリーランス医師の作り方

こんにちは。フリーランス整形外科医(@orthfreelancedr)です。

特定の病院や医局に長く在籍していれば、経験を積んで責任が増えていくとともに所属から中長期的なキャリアディベロップメント(CD)サポートを受けることができます。医者でいうと学会参加や専門医&資格取得といったものが当てはまるのでしょうか?

フリーランス医師も同一の医療施設で長く働けば、このようなサポートを受けられるかというと・・・答えは当然、『No』でしょう。

雇用主としたら、いつ立ち去るかわからない不確定な医師に大きな責任を与え、能力開発のために投資をするというのは、費用対効果の面で非常にハイリスクな決断になるからです。

とはいえ、医師は一生キャリアやスキルを積み上げていく必要がある職業でもあります。

今日は、CDの面において非常に不利な立場であるフリーランサーが、この問題にどう向き合うべきかを考えてみました。

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作戦①:キャリアディベロップメントサポートを諦める

CDを受ける権利を放棄しただけじゃないですか、と、言いたくなるかもしれませんが、実はこれが一番スッキリした形になります。

そもそも、『キャリアディベロップメント』というのは、組織内で責任を与えられる人に対して、その業務が円滑かつ生産的・効率的に行われる事を目的として、組織がその人の能力開発をサポートするものです。

フリーランスになるような人は部長・院長といった管理職に発生する責任や煩雑さを嫌う人が多いでしょうから、そういった面倒から遠ざかる事のトレードオフとしてサポートを受けられない、というのは客観的に見ても妥当な結果であるという事実を受け入れるのです。

勤務日以外にキャリア形成に充てる時間を作り、その費用は自分の稼ぎから持ち出しをするということを想定した勤務日数・時間および仕事単価のシミュレーションを行なって、その数字をクリアできるような形の契約を結ぶことができれば、この問題はあっさりと解決します。

作戦②:就職前に交渉を行い、契約条件に盛り込む

医師スキルや交渉術に長けているドクターであれば、この作戦が取れるでしょう。契約交渉においてCDに対する希望を伝え、それを契約条件に盛り込むことによってサポートを保証してもらうという形です。

この場合、まずは自分が自分のキャリアに対する中長期的な展望がないと具体的な要求ができませんので、まずはキャリアデザインを確立しておくことが必要となります。

そして、交渉においては各種要素(Win-Winな形であるか?、条件が曖昧でないか?、自分の満足のいく落としどころであるか?)を満たすことを心がけ、必ず文書に落とし込む形にしましょう。

とはいえ、実際の勤務態度や能力をまだ見ていない医師に対して好条件が出る可能性は低く、最初からこういった交渉をすること自体が日本人のビジネス感覚としては必ずしも共感を得られるわけではないので…あまりわがままを言い過ぎるとトータルでは損をしてしまう可能性もありますので気をつけましょう。

私の場合には、交渉時にCDサポートの希望があることは伝えておくものの、最初からそれを条件に盛り込むということはしておりません。

そのかわり、「1年間の勤務実績や周囲の評価を確認して頂き、それが貴施設常勤医と比較して遜色ないものなら、勤務実績1年につき学会/研究会出張〇日(○円)という形の支援をお願いします」というように、残した実績に見合ったものを受け取る『後付け』の形とすることで雇用者側のリスクを減らしつつ、こちら側も気遣いや遠慮を感じることなくCDサポートを受けています。

作戦その③:最高レベルまでキャリアを積み上げておく

身も蓋もない話をしてしまえばこれが理想形ですし、この状態になってからフリーランスに転職すれば苦労しないって話ですが…誰もがこの状況まで到達できるわけではありませんし、その状況を維持する努力をするためにもCDサポートを受ける必要もあります。

とはいえ、これだけの人材であればCDサポートに対する医師側の要求もすんなり通るでしょうし、労働単価も高いでしょうから本業を休んで時間を作ることも容易にできるはずです。

個人的には、『③寄りの②』っていうのが、フリーランス医師におけるベストバランス&ベストの転職タイミングと感じているので、常勤医のうちにできる限りのキャリア形成を進めておくことをお勧めいたします。

まとめ

フリーランス医師がキャリアデベロップメントとどう向き合っていくかを考えてみました。

キャリアデベロップメントサポートに頼らず独力で行う方法、就職時の契約にてサポートを盛り込む方法、サポートを受ける必要がないレベルまでキャリアを積み上げた状況でフリーランスに転向する方法、の3パターンを紹介しました。

キャリアを積み上げた状況でのフリーランス転向+契約施設からのCDサポートを受けるという形が、最も効率的な選択肢であると考えます。

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